タンザニア出張中に4年着ていた春夏用の紺無地のジャケットの肘に穴が空いてしまった。このシーズンで終わりだなぁと、捨てるタイミングは測っていたので、納得はしつつ、帰国した(道中、さんざんタンザニアのスーツを買えとツッコミが入ったけれど)。
10月の衣替えまでを考えると、7月のバーゲンのタイミングで買っておけば安価に手に入れることができるのではと下心。
僕の要望はいたってベーシック。だから、選択肢が沢山あって迷うかもしれないとワクワクしながら新宿に赴いた。
・濃紺の無地。
・生地はいいに越したことはないが、高い番手よりも、80番手くらいでデイリーユースできるものが好ましい。
・ 2つボタン
・ 本切羽で袖のボタンは4つが好ましい。3つで妥協しても良い。価格が安価であれば。
・ ラペルは8.5cm±0.5cm
・ ノッチドラペル
・ サイドベンツ
・ サイズがぴったしくるものだったら、価格はいくらでもOK(5万円くらいが限界だけれど)
まずはTHE SUIT COMPANYを初めとする量販店。
さすがにこの時期だと自分のサイズがないかもしれないと思ったが、そもそも、2つボタンかつ濃紺が無い。段返りの3つボタンフィーバー。
仕方ない。セレクトショップ数店に寄る。
さすが。ロロピアーナなど有名生地がずらりと。ただ、今度はサイドベンツがない。うーん、、、5万円くらい出すなら絶対に譲りたくない場所。
最後の手。伊勢丹メンズ館。
おー、4万円であった!ほぼすべてを満たすジャケットが。ただ、なんか着た時に、ラペルの太さに違和感が。
「ちょっとメジャー借りていいですか?」
店員は面倒な顔をしつつ、「どうぞ」とメジャーを差し出した。
「あれ、9.5cm。ですか?」
僕はラペルを測りながら、店員に尋ねると
「そうなんです。次第に太いラペルがトレンドになっているので、いち早く取り入れたモデルです。」
おっと、キタキタ。「トレンド」僕の嫌う言葉。
トレンドでも良いんだけど、9.0cmまでで収まってくれていたら。
結局15分くらい考えに考え、購入を見送った。
生地もよかったし、価格も十分。セールだったので、当然だけれど。
結局僕が買わなかった理由は、ラペルの太さってことなんだけど、それにはもう1つ理由があって。
ラペルとネクタイの太さは比例させている。現在手元にあるネクタイの太さは8−8.5cmが6本。ジャケットを羽織って、ネクタイをしないなんて、僕の考えには一切ない。もし、ラペルを9.5cmにするならば、ネクタイも9cm〜9.5cmにするしかない。いやいや、6本もネクタイ買い換えられるわけがない。
じゃ、やめましょうよと。
オーダーするにしても、出来上がりのころには秋が来ているわけで。でも、今日だけの感じだと、来年の既成品ジャケットは、3つボタン段返り、ラペル太め、センターベントってことになる。いや、そうなったらオーダーしかないわけで。。。
こだわりが増えると確かに色々と楽しくなるけれど、こういう苦しみが生まれてしまう。時差ボケで、猛暑の中5時間、人混みを歩き回って、成果0。困った。
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