3話目。ちょっと長くなりますが、これまでに言及していない情報を盛り込んだためです。
【指摘事項】
7. マイク/ルイス ジャケットとシャツのえりの間の比較
写真を見ると、ジャケットとえりの間に隙間がある(マイク左)かないか(ルイス右)が分かると思う。直立した状態でルイスのようなスペースがあった場合、それは明らかに良くない。ただ、このルイス、実は座っている。ではこのスペースの生まれる原因はなにかというと、座った状態でジャケットのフロントボタンをルール通りに閉めている(不正解 ルイス)か、開けている(マイク 正解)の違い。
ルールを正しく守れば、自ずと見た目にも美しくなるという良い事例。
8. ハーヴィー 裾の仕上げ:シングル No Good
シングルでもダブルでも、どちらが誤りというわけではない。
あらゆるフォーマルウェアがシングルであることからも、ダブルは若干カジュアルなニュアンスがある。同時にスーツをどう捉えるか?という視点にも関わる。
ここぞという一張羅ならば、シングルになるだろうし、反対に日常着としてスーツを常用するならば、ダブルという考えに落ち着く。
僕は、後者の考え方。また、弁護士という仕事を考えれば、後者の説明がベターと感じる。
靴が茶色でカジュアルに見えるという点からも、ダブルがマッチするのではないかな?
9. マイクの同僚 チェックのタイNo Good
チェックのタイをつける男を、僕は世界で一番信用しない。
配色の観点からも色が多くなりすぎる。統制を保てない。
次に、チェック=かわいい、幼い、女子ウケという連想をしてしまう(ま、僕がひねくれているからだけれど)。
いっときの「かわいい」のために装う人間なのかなぁと感じてしまう。
確かに、スーツ姿は異性を引きつけるのかもしれないけれど、それは女性の感覚や感性に寄り添った結果ではなく、あくまで、男性として男性らしさを追求した結果であればいいと思う。賛否両論ありそうな考え方で、女性からはお叱りを受けそう。
10. 判事 シャツのボタン2つ No Good!
大抵の既成品のシングルのシャツはボタンが2つついている。
写真だとわかりにくいかもしれなけれど、これも2つついているパターン。既成品が悪いというわけではなく、既成品でいいのだけれど、手首のサイズに適さない(使用しない)ボタンは1つ外すことが好ましい。
なお、腕時計を左にはめる(右利き)ならば、時計のフェイス分ほど余分を見て、広くする。
したがって、通常であれば、左右の手首の太さは時計によって異なってしまうので、それぞれに測り、調整(お直し)する必要が生じる。この手間を省くと、手首とシャツの間にスペースができて、きっちりと手首でシャツが留まらず、ダサいシャツ姿の典型となる。
- マイク シャツの前立 Good!
シャツの前立が後ろ前立(前立が前に出ていない)で、フォーマル。生地はブロード。これが正解。対して、ボタンダウンならば、生地はオックスフォードで、表前立てになる。タイをすればあまり見えないところだけれど、ここまで配慮はしたいところ。たまたまネクタイをしていないマイクでよく分かる絵だったので、指摘を。なお、タイをしていない状態で、これだけきれいに襟が立つシャツは、きっといいモノ。
- ルイス シャツの袖丈と時計の関係 Good!
時計がちらりと見える。これが適切。たまに時計のフェイスが大きすぎて、シャツのそでに収まっていないことをよく見る。直立して腕を下げた場合、シャツはジャケットから左右均等に出てこない。
かっこ悪いなぁと思う。なぜならば、美しさは左右均等、対象であることが条件だから。
いくら高い時計をしていても、適切に隠したい。
時計は「見せるもの」ではなく、「見える」ものであって、結果として「魅了」させることができる男の武器だと思う。
【雑感】
こうして書くと、スーツといいながらもシャツの指摘が多くなってしまう。もっとも、正しいシャツなしでは、正しいサイズのジャケットも選べないし、胸元に位置する(Vゾーン)意味からも、人目に付きやすい。ネクタイよりも大切だとは個人的には思うし、ネクタイよりも服装に配慮しているかどうかが、表に出やすいから、チェックしてしまう。
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