英語の本を引っ張り出して読むのは、なんだか、学期末テストの前のような感覚で、色々なことを片付けないと手をつけられない。ようやく手を付けて、一気に3冊読み直して、面白かった部分を備忘の意味も込めつつ、紹介しておきたい。

 

まず、もっとも皮肉ったらしくて、個人的に好きだったのは次の一文。

A gentleman knows that the term “ short-sleeved dress shirts” is an oxymoron.

訳出:ジェントルマンは、「半袖ドレスシャツ」という単語が、矛盾する言葉を並べているのだとわかっている。

  • oxymoron : n. 矛盾する語を並べること

確かにそうだなってことなんだけれど、なんだかクールビズな日常を見ていると忘れがち。今日もネクタイに半袖シャツ、ボタンダウンを何度か見たけれど、違和感を感じなくなっていた。クールビズなんだから、矛盾ですらカジュアルダウンじゃないのと寛容になりさえすればいいだけね。

 

 

そして、いずれの本にも共通していて、もっとも共感できるのはやはり次の一文。

Even if his wardrobe is limited, he knows that as long as it is carefully selected and well cared for it, it can take him –

訳出:手持ちの服が限られていたとしても、思慮を重ねて選択肢、良くケアしていれば、服はきっと貴方に報いてくれる。

 

カネだったり、センスだったり、体型だったりを不格好の要因にしがちだけれども、誰だってかっこよくなれる、というか、かっこいい外見は創れると信じておきたい。そうでないと、平静を保てないからね。

 

なぜだか、ウィンザーノットが最初に紹介されていたり、サスペンダーよりもベルト推しだったり、反論したい箇所もあったのだけれども、やっぱり服が好きなんだろうなっていうのが伝わる本は、読んでいても楽しいし、著者の譲れない部分も見えてきて思わず笑顔になってしまう。

 

そんな中で内容的に面白かったのは、この3冊では『A Gentleman gets dressed up』で、特に最後あたりの「A Gentleman faces adversity(災難に見舞われた場合)」は一読してほしい。英語も平易だから。

 

具体的には、自分の社会の窓が開いているとき、他人の社会の窓が開いているのを発見したとき、ドレスコードを誤ったとき、右左の靴下が違うペアだったときというように、状況に合わせたアドバイスをしてくれる。本の中で、こんな限られたシチュエーションのことを、小ネタ的にポッと出すのではなく、まとめて紹介して、答えがこれです、って示すあたりが合理的。

スーツっていうよりは、エチケット本。

 

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