仕事関係の人にも本を書いたことを伝えることがあり、当然その対象は男性だけではない。たいていの人は、パラパラとその場で見てくれたり、読んだ感想も後日教えてくれる。

まだ、10名程度のフィードバックだけれど、女性の感想は大きく2つに大別できる。当然ながら、僕の周囲の女性は寛容で優しいので(いやらしい言い方だな、俺)、ネガティブなフィードバックは含まれていない。

 

1つは、「はじめに」や「おわりに」の仕事に触れる部分での感想。「私も、女性だけれど、もっとしっかり考えて服を買うわ」とか「日本人の態度って確かに良くないかも知れないね」というもの。熱心に仕事をしていたり、自分自身が国籍やその他の部分でマイノリティに属したりしていて、僕の伝えたい感覚を現実に経験している人たち。僕の記載を自分に当てはめて、昇華してくれている人たち。

そういう共感はあまり予期していなかったので、少し驚きでもあった。でも、確かに、性別に関係なく当てはまることもある。なんだか、そういう感想をいただけて、あ、いい仲間と仕事ができているのだなと再確認できた。

 

いつものように長い前置きで、ここからが本題。

もう1つのフィードバックは、これが大半を占めるけれど、第5章のNG集に同意をもらえること。やはり、口を揃えて女性が指摘するのは、「価格ってわからないけれど、きれいか汚いかは学生でも判別つくし、上等なものかどうかはなんとなくわかるよねぇ。別に高いものである必要はないけれど、やっぱり清潔感は本当に大切よね」ということデス。

 

僕自身もどちらかといえば、ズボラだし怠惰。「書籍を書く上で多少盛った表現もしていますが、、、」と思いつつ、耳には痛いけれど、やはり清潔感は大切なのね、と再認識。でも、なかなか難しいんですよね。その清潔感ってやつ。

 

 

 

夕方になれば、多少ヒゲも濃くなってくるし、顔に脂だって浮いてくるんですよ。15時になったら、急にポーチ持ってトイレに駆け込んで、ひげそりと乳液塗り直しって出来なくもないけれど、若干、過剰でしょ。それも。同僚がそれしていたら、「意識高すぎやな、こいつ」ってなるもん。もっとも、それが秘密裏にできるように、自室があるとか、絶対人が来ない場所があるならば考えられる選択肢だけれど。なかなか、ヒラのふつーのサラリーマン的には厳しいんだよね(職場で何度かトライしたけれど、やっぱり自分自身に疲れてくる)。

仕事に夢中になっていれば、時間も関係なくなるし、肌のあれ具合なんて気にならない。眼の前のことに夢中。

爪には目がいくけれど、指毛は伸びるの早くない?って思ってしまうし、そもそも、なかなか均一に剃れない!とかね。

「メガネ汚れているのも嫌だぁ」って言われてしまいましたが、本でも記載しているように、それ、「僕っす」って言いそうになったし。

 

極めつけで面白かったのは、そうやって清潔感のない男子話でひとしきり盛り上がったあとに、僕は同性をかばう意味でも、僕のパーフェクトではないこともフォローする意味でも、「でも、やっぱり中身や仕事のパフォーマンスが一番大切なんで!」と付け加える(実際のところ、職場では「信頼に足ること」と「パフォーマンス」が大切。)。でも、一度火がついた女性たちは、決して素直に「あ、そうね。」と僕の望むような方法で同意はしてくれない。

 

「えー、やっぱり清潔感は最低限必要よ。そうじゃないとねぇ。」なんて言葉を濁されます。僕は、勇猛果敢ではないので、「そうじゃないとねぇ」のあとをわざわざ聞きませんよ。

僕の書き方も毒があることが多いけれど、きっと世間の女性たちの目と考えていることのほうが厳しいのだと、フィードバックをもらう中で初めて確信。一人の男として女性の生の声に近づけるという意味で、本を書いてよかったなと。

現実はいつだって、厳しいものです。

 

 

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