井本拓海@Suitsholic– Author –
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【雑記】知識と記憶のもたらすもの
先日、同僚の送別会があった。彼女とは、南アのプロジェクトに行った思い出があって、寂しさというものを感じないわけではない。けれど、プロジェクトが終われば、また違うプロジェクトへ、と働く場所を変える僕たちの業界では、よくあること。そんな感傷... -
【エッセイ】知識武装は不要
新宿で立ち寄ったカフェの横の席に男子が3名。2名の新卒と思われる学生が、熱心に、先輩と思われる半パン、ヒゲの男子に何やら質問をして、ノートを取っている。「スーツの色は何が良いんですか」「暗めがいいよ」というようなやり取り。気にならない訳が... -
【コーデと買い物】ペンを選ぶ
ペンのことをあれこれ考えていたら、Delfonicsのメルマガでも特集がされていた(末尾で紹介します)。だから、ペンのことで頭がいっぱい。一度吐き出しておきたい。 いいペンを買う(もらう)と、やっぱりいつも身につけておきたい。そして、何か理由をつ... -
【雑記】かっこいい女性と靴と
『キングダム』が頭から離れず、ふと言葉にはしていなかったけれど、感謝を伝えるべき人を思い出した。「創る」ということを教えてくれた人。 たぶん、女性で僕が唯一「かっこいい」という形容を使う人。本人に伝えたことは、おそらくないはず。『キングダ... -
【エッセイ】カジュアルな装いにおける文具という武器
先週一週間、モンゴルの方の受け入れ(アテンド)の業務をしていた。 政府関係者を含む、大手企業の役員、部長クラスと言っても、この日本の梅雨でスーツを着るような人もいないし、まして、ネクタイやジャケットを着用する人たちもそういない。女性は初日... -
【エッセイ】部下として、スーツへの素直な気持ち
5年位前だろうか。漫画の話になって、「キングダム」は面白いから見たほうがいいと勧められた。ふと、Amazon Primeでシーズン2まであることを知ったので、コツコツ1日1エピソードくらいで観ていこうと決めたが、1週間後には80話を全部観終わっていた。 誰... -
【エッセイ】僕とスーツとフィリピン3/3
『嫌われる勇気』(アドラー 2013)が日本で有名になる前、Tacandongはアドラーを好んで読み、自分で言葉を集めていた。そして、本にして取りまとめ、僕にもくれた。序文は、このアドラーの引用から始まる。 It is your attitude, not your aptitud... -
【コーデと買い物】スーツのオーダー
人生で3回目。流れ作業的ではなく、フィッターの方と1:1で長い時間を使ってもらいつつ、パターンオーダーをするのは初めて。 とても、とても控え目なスーツを一着欲しくて。 未来で出会う人に失礼のないように。 言い換えると、大切な場... -
【雑記】20年後
ingenious : adj. 独創的な、巧妙な 思いつきだったけれど、7月から数ヶ月限定で英語のボキャブラリーを増やそうとしている。久々に単語帳を本棚から引っ張り出して、目に届く場所に置く。中学から数えればすでに20年は英語に触れているはずで十分にネイテ... -
【エッセイ】僕とスーツとフィリピン2/3
フィリピンでの数ヶ月は、業務としてはエキサイティングだった。一方で常にTacandongの言葉が頭に引っかり、スーツについて悩む時間が続いた。何がダメなんだろう。 品質について言えば、おそらく僕が身につけていたものはフィリピンで販売されてい... -
【雑記】社会人失格のススメ
ランニングが快感だとか、みんなが驚くようなプレーをして気持ちいいという機会はないから、フロー状態という感覚を肉体的に感じることはない。ただ、本を書こうとしたり、英単語を詰め込んだり、知らない分野の書籍にあたったりというとき、ふと訪れるこ... -
【エッセイ】僕とスーツとフィリピン1/3
スーツに興味をもった昔話を。 「君が若かろうが、経験が少なかろうが、プロらしく振る舞いなさい。まずは、正しくスーツを装いなさい。」(初めて「attire:v装う」という言葉を知った。) ちょうど10年ほど前、僕はフィリピンにいた。会計... -
【エッセイ】身の丈論2 旧友へ
ちょっとスーツに投じるお金について書いてみた。前回の身の丈論につなげる形で。悪い癖で、エモいけどね。 前回の身の丈論をまとめると次の一文になる。 腐心し、我慢し、学習し、そして、相手を敬おうとする配慮と準備のプロセスが次の仕事に結... -
【エッセイ】身の丈とかっこよさと
ZORNの最新アルバム「LOVE」に収録されている「My Love」という妻に向けたと思われるラップで次のようなバース(一節)がある。 「子どもに良いもの着させて、自分はホツれた服着てる。(中略)飾らずいつも自然体。それはスタイリストにも着せられ... -
【エッセイ】13歳の靴と身の丈と
「鏡よ鏡よ鏡さん。世界で一番ハンサムなのは誰?」 自分の美醜に関心があるわけじゃない(スーツ姿は除く)から、別にそういったセリフに共感ができるわけでない。ただ、靴は時を経て確実に自分を教えてくれる。良いことも反省すべきことも。時が形として... -
【エッセイ】ガンダムじゃない人の働き方改革 — 週休3日
ラッパーは、ディスり合うことがある。一方がディスれば、もう一方がディスり返す。ただ、一般的にこのディスの応酬はあくまで各自の曲中で展開される。 今日は、ディスというネガティブな文脈ではなく、ポジティブな文脈でこの文化を借りたい。 宇... -
【エッセイ】清潔感と女性の厳しさ
仕事関係の人にも本を書いたことを伝えることがあり、当然その対象は男性だけではない。たいていの人は、パラパラとその場で見てくれたり、読んだ感想も後日教えてくれる。 まだ、10名程度のフィードバックだけれど、女性の感想は大きく2つに大別できる。... -
【エッセイ】書籍に入れなかった項目1:スマートカジュアルの必要性
星海社の書籍を書くなかで、途中でボツにした(文脈にそぐわない・偏りすぎ)内容を少し振り返ってもいいかなと思って、ここに挙げておく。 暖かくなると、考えることの1つ。書籍以上に偏った考えだけれど、少し加筆修正をして、オープンにしておきたい。 ... -
【コーデと買い物】蛍光ペン
スーツとは直接的には関係ないけれど、同じくらいに大切な文房具たち。 青のボールペン、赤のボールペン、0.7mmのシャープペンシル、そして、蛍光ペン(イエロー)。これが仕事で使う筆記用具。30歳くらいになったときから変わらない。職場でも出張... -
【エッセイ】夜中のひとりごと
出版して1週間と少しが経った。良かったことはすでに数え切れない。 長く接していなかった友人から、「すごいね」と言われること。 多くの人が「買うよ」と即答で言ってくれていること。 だから、(もうしばらくしたら?)印税が入ること? 出版社... -
【練習問題】というか、テスト
GW中に更新予定です。取り急ぎで作成しています。もうAmazonから書籍が届いたという方もいらっしゃるようなので、途中ですがアップします。 たぶん、ここにたどり着いた人は、きっと本を買ってくれ、ブログを読んでいてくれた人だと思う。まず、心... -
【練習問題】『世界で闘うためのスーツ戦略』第4章カラー写真
自分の顔写真を何枚も見るのは苦痛だ。 それをこうしてウェブ上にアップするのもうんざりする。ただ、やはり読者(含め、日本のスーツ男子)の着こなしが少しでも良くなればいいと常に考えているし、それはたぶん今後もずっと変わらないから。 ここでは、2... -
【エッセイ】予想どおりに不条理—タイのあるなし
——— 不条理(ふじょうり)は、不合理であること、あるいは常識に反していることを指す。(中略)不条理とは何よりもまず高度の滑稽である。なんらかのものあるいは人とうまく調和しないことを意味する。(Wikipediaより) ——— 心地よい季節。春。 &... -
【コーデと買い物】ネクタイを選んで“もらう”
「女の子だったら」と想像することはよくある。 「(女の子の)コスプレをしたい」とか「男の子に恋をしたい」なんてことは微塵も思わないけれど、「これ」欲しいよね、絶対、というアイテムに出会うと発動されるらしい。 僕の中の「男はコレなしで...